Njゲージとは?
ここで述べていることは個人的考えによるもので、私たちは雰囲気・印象派です。ゲージ論はご勘弁ください。
少し文章が長いですが、ご一読いただければ幸いです。

 標準軌 ⇔ 狭軌

あなたの持っているNゲージ模型は何ですか? 日本型? 外国型? 国鉄・JR車両? 私鉄各社?・・・・私は昔から国鉄型の車両が好きで、国鉄形式車両の模型を集めていました。
幼少期の私は、

Nゲージは本物の150分の1の大きさで出来ている。

忠実に車両もレールもスケールダウンされているだろう。

それにしては、なにか雰囲気が違うような、違和感があるなぁ・・・でも”鉄道模型”として売っているのだから、おもちゃとは違う。間違いはないのだろう。と、それを疑いませんでした。

しかし、ある日のことです。

「各鉄道会社によってレールの幅が違うのに、Nゲージ鉄道模型がなんで同じレール(軌間:9mm)の上に乗っているのか?

と、至極当たり前な疑問が湧きました。

鉄道各社のレール軌間を比較してみますと、(私は大阪在住なので、大手関西私鉄が比較対象)
レール軌間
JR・南海・近鉄南大阪線 等 1067mm
阪神・阪急・京阪・近鉄奈良・大阪線・大阪市営地下鉄 等 1435mm

となります。これをNゲージの縮尺”150”で割って、Nゲージのレール軌間(9mm)と比べてみました。
レール軌間÷150 Nゲージ軌間(9mm)との差
JR・南海・近鉄南大阪線 等 1067mm÷150=7.113mm −1.889
阪神・阪急・京阪・近鉄本線・大阪市営地下鉄 等 1435mm÷150=9.566mm +0.566

1067mm軌間には広すぎて、1435mm軌間にはまだ狭い。Nゲージはどっちつかずの中途半端なレール軌間となっていることがわかります。
正直、それが分かった時は「模型にダマされていたのか・・・」と思いましたが、幼少期からの違和感の原因は判明したのでした。
「違和感の原因は足回りの雰囲気にあったのか・・・」

ちなみに、Nゲージ軌間を150倍すれば1350mmになりますので、一番近い私鉄は京王電鉄の1372mm軌間になります。

さて、分かってしまった以上は気になりますから、実物写真と比較してみました。


 近鉄1437系実車 ⇔ 近鉄5800系Nゲージ模型
(軌間を分かりやすくするために、レール踏面に白線を描いています) 

標準軌(1435mm)の車両なら、軌間と車体の雰囲気は似ています(Nゲージは1350mm相当なので、あくまで雰囲気ですが)

JR車両で比較してみます。

 JR205系実車 ⇔ JR205系Nゲージ模型

Nゲージは実物に比べて、ガニマタに見えませんか?

たしかにカプラーの高さや大きさ・空気ホースの有無・手すり、開放テコの太さなどのディティールの差による違いはあります。

が、しかし、それ以上に実物にあるようなずんぐり・むっくりとした、レールから車体がはみ出ている雰囲気がNゲージにはまったくありません。


私はもともとナローフリーク(軽便鉄道や森林・鉱山軌道も好き)なので、「レールの幅が狭い」「車輪がかなり奥まっている」が鉄道車両の印象・雰囲気として定着しています。


国鉄・JRをはじめとする1067mm軌間を走っている鉄道にもその印象が強く存在しており、国鉄・JRもナローゲージなのです。

しかし、Nゲージにはそれが感じられません。

そこで目をつけたのが
Zゲージ用のレール(軌間6.5mm)でした。

 Nゲージ ⇔ Zゲージ

市販されており、
めんどうな自作レール・ポイントを製作する必要もありません。レールの断面も小さく(コード60前後 詳しくはこちら)華奢な雰囲気は1067mmのようだと思いました。
しかし、冒頭で述べました通り、1067mm軌間を150で割ると
7.113mmになることはすでに申し上げました。
なので、6.5mmではレール幅が狭すぎて、よくご指摘を受けるところです。


しかし、Nゲージ模型は我々、150倍の大きさの人間が扱うものです。
レールを組み立て、車両を走らせるにしても1/150の車両にとっては、どうしてもレール敷設の精度は大雑把なものです。
本当に1/150にスケールダウンされた車輪・レールでは、1mも走らないうちに脱線するでしょう。

そのため、車輪・レールはすこし太めに製作されており、軌間を7.1mmにした場合、レールや車輪の厚みであまり9mmと印象が変わりません。

印象・雰囲気重視で考えると、6.5mmを採用したほうが効果絶大。と結論が出ました。

実物と6.5mmに改軌した車両とを比べてみましょう。

JR205系実車 ⇔ JR205系Njゲージ模型

ガニマタ感がなくなって、実車と似たような印象があるように感じませんか?

実物にあるようなずんぐり・むっくりとした、レールから車体がはみ出ている雰囲気が出ていると思います。


EF210形式模型(車体:1/150、 軌間:6.5mm) ⇔ EF210形式実車 ⇔ EF210形式Nゲージ模型

いかがでしょうか?
この違いを「大」と見るか「小」と見るかは個人の感覚・感性の違いですし、押し付けるつもりもございません。意見は分かれて当然かと思われます。
私は、「大」と見た訳です。

C62で比べてみました。

C62模型(車体:1/150、 軌間:6.5mm) ⇔ C62実車 ⇔ C62模型(車体:1/150、 軌間:9mm)

先輪の幅が全然違います。


この模型規格に総称をつけました。
(以後、このずんぐりむっくりとした、車体がレールからはみ出た雰囲気を
狭軌感とします)

この狭軌感を求めて、レール軌間を9mm幅より狭めた日本型Nゲージ(1/150)鉄道模型すべての総称を、

Nj
ゲージ
(japanの”j”より)としました。(既存のO番1/45はOJ、ハーフO番1/80〜87はHOjに習いました)

1/150スケールでは、軌間7.1mmですので、軌間6.5mmの泰茅轍道は正規ではありません


そこまで車両・レールにこだわるのであれば、12〜13mm(HOj)、24mm(OJ)ゲージを採用したほうが?と思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、日本の住宅事情と制作費、工作精度(誤魔化しが効く!?)を考えると、1/150サイズが手頃ではないでしょうか?

この、Njゲージを世間に広げたい!と思い、HPを立ち上げました。

改軌方法の概要はこちら

YouTubeにも動画を制作・投稿しています。
Njゲージの雰囲気が分かる動画がたくさんありますので、是非ご覧ください!!
http://www.youtube.com/user/vivantmokeiseisakusy?feature=mhee

また、「shochanの模型製作日記」のブログを運営しておられる「shochan」氏が、ニコニコ動画にNjゲージへの改軌方法の動画をアップしておられます。
ぜひご覧下さい!【ニコニコ動画】≪鉄道模型≫JR東海313系Njゲージ(1/150 6.5mm)走行


Njゲージのパーツ入手は
Njゲージ専門店 ビバン模型製作所(ビバン模型製作所のサイトへリンクします)まで。

以上、長々述べてきました事などは、大手模型メーカーが本腰を入れて取り組めば簡単に出来ることなのです。
鉄道模型趣味が社会的に認められている日本においては、模型ユーザーのレベルも世界有数のレベルにあり、その中にはレールと車体のバランスが気になる方がいらっしゃると思います。また、それは今後増えてくると思います。
大手メーカー各社には一度、製品化のご検討をお願いしたいところです。


最後までお読みいただきましてありがとうございました。長時間の閲覧、お疲れ様でした。

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一部車両・写真提供:ひさし氏、でん氏 2009.10 泰茅轍道・ビバン模型製作所